神戸新聞(2011/10/12)より転載
沖縄戦で殉職した島田叡元沖縄県知事の母校、兵庫高校(神戸市長田区寺池町1)を11日、沖縄県立那覇高校(那覇市)の教員ら6人が訪れた。両校には島田元知事を通じての縁があるほか、ともに元旧制二中で100年以上の歴史を持つという共通点があり、今後は生徒間交流に発展させたいという。(大月美佳)
島田元知事は沖縄戦が開戦する直前の1945(昭和20)年1月、沖縄県最後の官選知事として赴任。同年6月に亡くなった。兵庫高校には旧制神戸二中時代の卒業生である元知事の功績をたたえ、校門近くに顕彰碑2基が建てられている。
今回は創立100年を迎えた那覇高校が、両校の今後の交流や連携を視野に、伝統校としての学校運営の方向性を模索しようと訪れた。
一行6人は、兵庫高校の山内茂弘校長(59)から校史、校風や学区再編の課題について説明を受けた。その後、多彩な分野で活躍できるリーダーの育成を目指し昨年開設された「総合科学類型」の授業を見学。神戸大学院生を講師に生徒がグループで学ぶ様子を撮影し、担当教員から話を聞いていた。
那覇高校の山田保校長(57)は「生徒の自主性を尊重した自由な校風でアメリカンスクールのようだ」と兵庫高校の印象を語り、「今後も交流を続けたい」と話していた。
(2011/10/12 09:15)